2024.06.05

中古住宅も用途地域が重要?用途地域の特徴を解説

こんにちは!中古住宅仲介・リノベーションを行う不動産会社「しあわせな家」の山田です。

 

中古住宅の購入時には、家が建っているエリアの「用途地域」も忘れず確認を!

用途地域は用途に応じてエリアを分類したもので、用途地域によってどのような建物が建てられるかが異なります。

 

中古住宅をリノベーションする際に建物の大きさなどに関わるのはもちろん、隣にどんな建物が建つ可能性があるか、どんな街並みになる可能性があるか、といった点にも大きな影響があります。

 

今回コラムでは、中古住宅購入時における用途地域の重要性について解説。

13種類の用途地域についてもお話ししますので、中古住宅選びの参考にしてください。

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用途地域とは?

用途地域とは、計画的な街づくりのために用途に応じて分けられた13種類のエリア分類のことです。

用途地域の種類によって、建てられる建物の種類や大きさなどが制限されています。

 

土地の利用方法や建てられる建物を制限することで、土地の特性や都市計画に合わせた街づくりをしやすくして、環境保護や暮らしやすい街づくりを進めるのが目的です。

 

用途地域は大きく分けると住居系、商業系、工業系の3種類に分けられ、さらに細かく13種類に分類されます。

 

 

中古住宅の用途地域が重要な理由

新築を建てる土地を探すときだけでなく、中古住宅の購入時もそのエリアがどの用途地域に区分されるのかを必ずチェックしましょう!

 

用途地域は、そのエリアの都市計画にもとづいて分類されています。

つまり、用途地域を知ることで、そこにどんな建物ができてどんな環境になるか、どんな暮らしができるのかを想像することができるのです。

 

例えば、住居系の用途地域は住環境を優先するエリアなので、住むにはぴったり。

しかし、細かな分類によって建てられる家の大きさが違いますし、同じエリアにコンビニが建つ・建たない、ホテルやカラオケボックスが建つ・建たない、といったことが変わってきます。

 

近くにコンビニがないので不便、家の隣にカラオケボックスができて夜間が騒がしくなってしまった…なんて可能性も。

 

また、商業系や工業系の用途地域はそれぞれ、商業・工業の発展や利便性を優先するエリアです。

住宅を建てられるエリアもあるのですでに家が建っている場所もありますが、そうと知らずに中古住宅を購入すると、のちのち、家の隣に大きな商業施設や工場が建つ可能性もあるのです。

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中古住宅の購入前に知っておこう!用途地域の特徴を解説!

中古住宅でリモートワーク

用途地域の13種類について、それぞれの特徴を解説します。

中古住宅の購入時には、そこがどの用途地域に該当するのかを確認し、どんな街並みを目指しているエリアなのかをチェックしてみましょう。

 

住居系

住環境を整えることが優先されているエリアです。

大きな工場や大規模商業施設の建築が基本的に制限されています。

 

①第一種低層住居専用地域

主に低層住宅のためのエリアです。

建物の高さは10mまたは12mまでに制限されています。

小中学校や、床面積50㎡以下の小規模のお店や事務所なども建てられます。

 

床面積50㎡以下というと一般的なコンビニは建てられず、住居がメインの閑静な住宅街となります。

 

②第二種低層住居専用地域

主に低層住宅のためのエリアです。

①で許可される建物に加え、床面積150㎡までの一定のお店も建てられるため、一般的なコンビニや飲食店などが並ぶでしょう。

 

③第一種中高層住居専用地域

中高層住宅のためのエリアです。

病院、学校、図書館といった施設のほか、床面積500㎡までの一定のお店などが建てられます。

 

④第二種中高層住居専用地域

主に中高層住宅のためのエリアです。

③で許可される建物に加え、床面積1,500㎡までの一定のお店や事務所など、生活に必要な利便施設が建設可能です。

 

⑤第一種住居地域

住環境を守るためのエリアです。

③④で許可される施設に加え、3,000㎡までの店舗や事務所、ホテルなども建築可能です。

大きな商業施設が建てられるのでにぎやかで栄えた地域になり、利便性の高い住居エリアになるでしょう。

 

⑥第二種住居地域

主に住環境を守るためのエリアです。

①で許可される施設に加え、ボーリング場や水泳場、ゴルフ練習場、一定以下のサイズであればカラオケボックスやパチンコ店も建設できます。

 

⑦準住居地域

道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。

国道や幹線道路沿いであることが多く、一定規模以下の自動車修理工場や劇場、映画館なども建てられます。

 

⑧田園住居地域

農業と調和した低層住宅の環境を守るための地域です。

住宅に加え、農産物の直売所などが建てられますが、建物の高さは10mまたは12mまでに制限されています。

 

商業系

商業利便性を優先している地域です。

たくさんの人が訪れる大型商業施設などが建てられます。

 

⑨近隣商業地域

近隣住民が日用品の買い物などをするための地域です。

店舗や事務所、劇場などにおける床面積の制限がなく、小規模の工場も建てられます。

住宅も建てられますが、人や車の往来が多い地域となります。

 

⑩商業地域

銀行、映画館、飲食店、百貨店といった利便施設が集まり、不特定多数の人が利用する地域です。

住宅も建てられますが、利便性がより優先されています。

 

工業系

工場の利便性を高めることを優先している地域です。

大きな工場を建てられます。

 

⑪準工業地域

主に、食料品や製紙・印刷業などの軽工業の工場やサービス施設などが建てられる地域です。

危険性、環境悪化が大きい工場以外はほとんど何でも建てられ、住宅や店舗、事務所のほか、学校や病院なども建設可能です。

 

⑫工業地域

どんな工場でも建てられる地域です。

住宅やお店は建てられますが、学校、病院、ホテルなどは建てられません。

湾岸地域が該当していることが多く、住宅は高層マンションが建てられていることが多いです。

 

⑬工業専用地域

工場のための地域です。

どんな工場でも建てられますが、住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられません。

 

「住宅を建てられるエリアならそれで良いや」ではなく、「どんな環境でどんな暮らしができるエリアなのか」まで、踏み込んで用途地域をチェックしてみてくださいね。

 

そのほかにも中古住宅を選ぶ際のポイントはたくさん。

こちらのコラムでも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

中古住宅の選び方は?見るべきポイントやメリットデメリットをチェック

 

 

中古住宅の用途地域をチェックして暮らしのイメージを膨らまそう

用途地域とは、計画的な街づくりにもとづいて、地域を用途に応じて13種類に分類したものです。

用途地域によって建てられる建物の種類や大きさなどが制限されています。

 

すでに建物が建っている中古住宅を購入する場合でも、用途地域を確認することは重要!

なぜなら、用途地域によって周辺環境や周辺施設が異なるため、これからここでどんな暮らしができるのか、街並みがどのように整備されていくのかが想像できるからです。

 

用途地域は大きく分けて住居系、商業系、工業系の3種類に、さらに細かく13種類に分類されます。

同じ住居系の中でも、用途地域が違えば建てられる住宅の大きさや周辺に新しく建つ可能性のある施設などが異なりますよ。

中古住宅購入時には、用途地域をチェックして「どんな環境でどんな暮らしができるエリアなのか」を想像してみてくださいね。

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