2021.05.12
中古住宅の選び方は?見るべきポイントやメリットデメリットをチェック
こんにちは。中古住宅仲介・リノベーションを行う不動産会社「しあわせな家」の高田です。
住宅購入は人生の中でも大きな買い物のひとつ。
家族みんなが満足できる買い物にしたいものですよね。
そこで、今回は中古住宅購入で失敗しないために、中古住宅の選び方のポイントをご紹介します!
中古住宅を選ぶときに内覧でチェックするべき部分、確認しておくべき条件や注意点について解説。
中古住宅を購入するメリット・デメリットも知って、ぜひ検討をすすめましょう。
まずは住宅チェック!失敗しない中古住宅の選び方
中古住宅は築年数が経っていたり、人が入居していたりした住宅です。
経年にともない新築住宅にはない住宅の傷みや劣化、老朽化などの可能性があります。
中古住宅を内覧する際には、こんな点をチェックしましょう。
周辺環境
- 騒音や振動はないか
- 日当たり、風通しは良いか
- 夜間の明かりや人通りはどうか
- 治安の良し悪し
- スーパーなどのお店や施設があるか
- 子どもの学校や保育園などがあるか
- 周辺住人のマナーなど
まずは建物の立地や周辺環境をチェック。
昼間だけでなく夜の治安の良し悪し、平日と休日の賑やかさの違いなども確認しておきたいものです。
外観、外壁、屋根
- 外壁にひび割れ、カビ、劣化はないか
- 塗装の剥がれや色あせはないか
- 屋根材のズレ、劣化、破損はないか
- 雨どいの破損はないか
外観は家の第一印象を左右するもの。
中古ですから経年による老朽化や傷みは仕方がないものもありますが、気になるほどの破損や劣化がある場合は、適切な修繕やメンテナンスがなされていない可能性もあります。
室内、壁、天井、床
- 壁のひび割れ、汚れ、カビ、劣化はないか
- 壁紙の剥がれや劣化、床の痛みはないか
- 天井に雨漏りのシミはないか
- 床下や天井裏に傷みやカビはないか
- ドアや窓はスムーズに開閉するか
室内でしっかり見たいのは天井、壁、床などに傷みがないかという点です。
また建具の建付けが悪くないか、実際に開閉をして確認しましょう。
水回り設備など
- 水漏れや配管のつまりはないか
- カビや汚れはないか
水回りは汚れや傷みが蓄積しやすい場所です。
リフォームするつもりであっても、湿気がたまりやすい、配管が傷んでいるといったことがないかチェックが必要です。
電気設備など
- 電気配線や設備の不具合はないか
- コンセントの場所と数は足りるか
- 電気の容量は足りるか
近年は家庭で使う電化製品の数が多く、コンセントの数や位置が悪いと不便です。
また、古い家だと電気の容量が足りずに、すぐにブレーカーが落ちてしまうなんてケースもあるようです。
中古住宅を選ぶ際には、入居してから「失敗した!」とならないよう、上記のような点をしっかり確認しましょう。
また、購入・入居後に内覧で気づかなかった不具合を見つけた場合でも、売主に修繕費用や損害賠償を請求することができます。
これを「契約不適合責任」といいます。
物件が契約書で説明した状態と異なっていた(傷や破損、不具合など)場合、一定期間その責任は売主が負うというルールです。
個人間売買の中古物件では、不適合責任の期間を引き渡し後7日~3ヵ月など限定することがほとんど。
築年数が古い場合は、契約不適合責任を負わないという特約を定めることもあるので注意が必要です。
売主が不動産会社の場合は、引き渡しから2年となっています。
中古住宅の選び方はここにも注意! 耐震性やリフォーム費用など
中古住宅を選ぶときに確認したいのは、劣化や破損など目で見える部分だけではありません。
こんな点も確認しましょう。
耐震性、劣化状況の程度をチェック
地震の多い日本では住宅の耐震性が気になるもの。
1981年6月に建築基準法が改正されて新耐震基準となっているため、マンションの場合1981年6月1日以降に建築確認を受けて建てられた物件なら、現行の耐震基準に適合した建物といえます。
一戸建の場合には2000年にも建築基準法が改正されているため、それ以降に建築確認を受けて建てられた物件なら現行の耐震基準です。
それより古い物件でも、耐震リフォームなどで耐震性を補強しているケースはあります。
いずれにしても必要な耐震性を有しているか、建物の劣化状況はどの程度なのかといった点は、自分で判断することは難しいです。
専門家によるホームインスペクション(住宅診断)などを受けて、建物の状態を把握しましょう。
ホームインスペクションについてはこちらで詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
中古住宅のホームインスペクションについて解説!注意点もご紹介
資金計画は大丈夫そうかチェック
中古住宅の購入価格は新築住宅よりも安いことがほとんど。
しかし、不動産会社を通して購入すれば仲介手数料がかかりますし、リフォームやリノベーションを前提に購入するケースも多いでしょう。
購入時に大がかりなリフォームやリノベーションをしなくても、築年数が経っている分、新築住宅よりもメンテナンス費用がかかる可能性もあり、中古=安いとは限らないかもしれません。
物件価格に加え、リフォーム・リノベーション費用やメンテナンス費用、維持費なども含めて、資金計画を考えましょう。
増改築や再建築は可能かチェック
建てたときは問題なかったけれどその後法律が改正され、今後の増改築や、同規模の再建築が不可能になっている物件があります。これを、既存不適格物件といいます。
いっぽう、都市計画区域の建物は建築基準法で定める道路(幅4m以上)に、2m以上接していないといけないというルール(接道義務)がありますが、
これに反している物件などのことを違法建築物件(再建築不可物件)と言います。そのまま住むには問題ありませんが、増築や取り壊しての建て替えができません。
違法建築物件(再建築不可物件)は安く売りに出されていることが多いですが、住宅ローンを借りることが難しく、転売するのに不向きな物件と言えるでしょう。
中古住宅のメリット・デメリットも確認して検討を!
中古住宅の購入には新築住宅とは違ったメリット、デメリットがあります。
それぞれをしっかり理解して、検討を進めましょう。
中古住宅の3つのメリット
【1】新築よりも安く購入できる
中古物件は新築物件よりも安い価格で売りに出されていることがほとんど。
一般的に、新築から時間が経つほど住宅の資産価値は下がっていきます。
気に入った物件を見つけることができれば、新築よりも安く購入できる可能性があります。
【2】実物を見て判断できる
これから建てる新築物件とは違い、中古物件はすでに建物がありますから、実際の建物や間取り、設備などを直接確認して購入するかどうか判断することができます。
周辺環境や近隣にどんな方が住んでいるのかも確認でき、入居後の生活を具体的にイメージしやすいでしょう。
【3】エリアの選択肢が広がる
新築を購入する場合、新築用の土地や建売物件から選ぶことになりますので、どうしてもエリアは限定されてしまいます。
すでに建物が建ってしまっているところは買うことができません。
その点、リフォームやリノベーションを前提に中古物件の購入を検討するなら、間取りや設備はあまり気にせず、エリアを優先して物件を探すことができます。
中古住宅の4つのデメリット
【1】建物や設備が新品ではない
中古物件ですので、新築のように建物や内装外装、設備などが新品ではありません。
経年劣化や老朽化してしまっていたり、便利な最新設備が備わっていなかったりという点は理解しておく必要があります。
【2】総費用が高くなる可能性がある
物件の購入費用は安くても、大幅なリフォームが必要になったり、入居後に新築よりも修繕費がかかったりする可能性もがあります。
総費用を考えると新築とほとんど変わらなかった! というケースも。
【3】希望のリフォームやリノベーションができない可能性がある
希望のエリアに中古住宅を購入して、内装や間取りはリノベーションで希望の物件に造り替えるというニーズが増えています。
しかし建物の構造や工法によっては、必ずしも希望通りのリフォーム・リノベーションができるとは限らないため、注意が必要です。
【4】住宅ローンが通りにくい可能性がある
住宅ローンは購入する物件を担保に、金融機関から借入を行います。
築年数が経った古い物件で物件の資産価値が低いと判断されると担保としての価値も低くなり、住宅ローンの審査に通らなかったり、通っても借入上限金額が低くなってしまう可能性があります。
中古住宅の選び方を知って、失敗のない購入を!
中古住宅は築年数に応じて建物や設備に老朽化や劣化が起こっている可能性もあるため、購入の際には状態をしっかり確認して検討をしましょう!
内覧の際には外観・外壁・屋根、室内・壁・天井・床のほか、水回り設備や電気設備などもチェック。
建物の耐震性や劣化の状態は、ホームインスペクションなどを利用して専門家に判断してもらうこともおすすめです。
中古物件は上手に選べば、予算を抑えながら希望のエリアにマイホームを購入できます!
中古物件の選び方のポイント、メリットとデメリットなどをしっかり把握して、ぜひ検討を進めてみましょう。