2026.10.19
中古住宅のリフォーム費用で後悔しない方法。購入前に工事費を含めた総額を確かめる
中古住宅を探していると、「新築より安く買えるのが魅力」と感じる一方で、「リフォームしたら結局高くついた」という話も耳に入ってきます。買ったあとで次々にお金がかかったらどうしよう、と不安になる方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えします。中古住宅を買った630人への調査では、購入後の不満や後悔の1位が「当初想定よりリフォーム費用がかかったこと」でした。ただ、費用が膨らむ原因は物件そのものよりも、「買ってから工事費を考える」という順番にあります。内覧のその場で工事費の概算を出せる担当者と一緒に物件を探せば、物件価格と工事費をひとつの予算で判断でき、この後悔は防げます。
目次
中古住宅を買った人の後悔、1位は「想定よりリフォーム費用がかかった」
630人に聞いた「購入後の不満や後悔」
過去に中古住宅を買った全国の630人への調査では、購入後の不満や後悔の1位が「当初想定よりリフォーム費用がかかったこと」で27.1%でした。2位は「特に大きな不満や後悔はない」(26.7%)なので、後悔があると答えた人の中では、費用の問題がいちばん多いことになります(出典:株式会社And Doホールディングス(ハウスドゥ)「中古住宅購入に関するインターネット調査」2025年)。
別のアンケートでも、同じような声が寄せられています(出典:株式会社アールピーネット「中古物件を買って失敗したことランキング」2021年)。
価格が安かったので中古物件を購入しましたが、改修費用が高かったので、結局新築が買えるくらいの金額になってしまいました
安さで選んだのに、総額は安くなかった
630人への調査で、中古住宅を選んだ理由の1位は「予算的に手頃で新築より費用を抑えられるため」で41.0%でした。買う前の不安としても、「修繕やリフォームにかかる費用の程度」を37.9%の人が挙げています。それでも、費用の後悔がいちばん多くなっているのです。先ほどの声のように、物件価格の安さに惹かれて買ったのに、工事費を足したら安くなかった。この「思っていた総額と違う」というズレが、費用の後悔の正体です。
中古住宅が新築より割安なのは事実です。ただ、物件価格だけを見て決めると、そのあとに続く工事費や維持費が見えないまま契約することになります。
費用が「予想以上」になる3つのタイミング
費用が予想を超えるタイミングは、おおむね次の3つです。
契約したあとで、工事の見積もりを取ったとき
一般的な物件探しでは、内覧のときに隣にいるのは不動産会社の担当者だけです。リフォーム会社は通常いないので、工事費が分かるのは物件を買うと決めたあと、ということがよくあります。
ここで問題になるのが、フルローンで物件と工事費をまかなう場合の住宅ローンです。ローンの審査が通らなかったときに契約を白紙にできる「融資特約」は、借入額を減らすのは問題ありませんが、増やすことはできません。契約後に「工事費が思ったより高い」と分かっても、ローンの予算を増やせないのです。
工事が始まって、床や壁を開けたとき
工事が始まり、床や壁をはがしてみて初めて分かる傷みもあります。予想外の補修費は、リノベーションで後悔しやすいポイントのひとつです。
反対に、費用を抑えようと内装だけを新しくし、古い配管や断熱材をそのままにすると、しばらくして問題が出てきます。表面だけのリノベーションは、10年以内に後悔することになりかねません。
住み始めてから、メンテナンスが必要になったとき
住み始めたあとにも費用はかかります。戸建の場合、外壁塗装や防水工事など、15年間のメンテナンス費用は300万円ほどが目安で、月1.5万円以上は積み立てておきたいところです。
マンションの場合は、修繕積立金が将来上がる計画になっていることがよくあります。長期修繕計画を見ると、積立金が10〜15年後に数倍になる計画になっていることも多く、把握しておかないと購入後に驚くことになります。

費用で後悔しないために、購入前にやること
リノベーション費用の「いまの相場」を知っておく
まず知っておきたいのが、工事費の現実です。建材費や施工費の高騰が続いていて、フルリノベーションは1㎡あたり20万円以上が、いまの目安になっています(2025年時点)。しあわせな家の実績では、次のような金額です。
| 広さ | フルリノベーションの費用(実績) | 1㎡あたり |
|---|---|---|
| 50㎡ | 1,380万円 | 27.6万円 |
| 65㎡ | 1,550万円 | 23.8万円 |
| 75㎡ | 1,610万円 | 21.4万円 |
広さと費用は単純に比例しません。間取りを変えるか、設備のグレード、築年数によっても大きく変わります。「中古は安いから、工事費も少しで済むはず」という思い込みが、後悔の入り口になります。
内覧したその場で、工事費の概算を出してもらう
いちばん効くのは、物件を見るその日に工事費の概算を知ることです。物件価格と工事費が同じ日に分かれば、「この物件なら総額いくら」で比べられます。物件価格が安くても工事費がかさみ、少し高い物件のほうが総額では安くなる、ということもあります。
見積もりは金額ではなく「中身」で比べる
中古マンションを買ってリフォームした198人への調査では、リフォームを頼む前に確認すべきだったことの1位が「提示された見積もり金額が相場に対して妥当かどうか」で43.4%でした(出典:あなぶきデジタルサービス「リフォームガイド」調査、2026年)。
ただ、見積もりは合計金額だけを比べても意味がありません。工事の見積もりは仮設・解体・造作・建具・設備・給排水・電気・内装などで構成され、それぞれに品番と数量があります。グレードの違う商品が入っていれば、安くなるのは当然です。本体工事が「一式」で済まされていないかも、見ておきたいポイントです。
技術営業と物件を探していたら、何が変わったのか
物件価格と工事費を「ひとつの予算」で考えられる
しあわせな家では、建築士やリフォーム業の経験を持つ「技術営業」が内覧に同行し、内覧のあとすぐに工事費の概算をお伝えしています。物件価格と工事費をひとつの予算として考えられるので、住宅ローンの事前審査の段階で、工事費まで含めた予算を決められます。契約してから「予算が足りない」と気づく流れを、最初から断てるのです。
「この物件は工事費がかさむ」と、買う前に言える
安い物件には、老朽化や法的な制約など、必ず理由があります。その理由が工事で解決できるのか、いくらかかるのかを判断するのが技術営業の仕事です。しあわせな家は工事でも売上が立つ仕組みなので、仲介手数料のために契約を急ぐ必要がありません。だからこそ、「この物件は工事費がかさむので、やめておきましょう」と買う前にお伝えできます。総額と維持費の考え方は「中古リノベは結局割高? 購入前に総額と20年の維持費で確かめる方法」でも詳しくまとめています。

まとめ
「想定よりリフォーム費用がかかった」という後悔は、中古住宅だから起きるのではありません。物件を買ってから工事費を考える、という順番で起きています。物件価格と工事費を同じ日に知り、住み始めてからの費用まで見込んでおけば、この後悔は防げます。
だからこそ、物件探しの前に、一緒に探す担当者を選んでほしいと考えています。初回相談で、物件価格と工事費をひとつの予算で考えるところから始めましょう。
このコラムを書いた人:山田 篤 (株)しあわせな家 代表取締役
積水ハウスで13年、起業して18年。「中古住宅購入×リノベーション」を軸に、売上高ではなくサービスの質で日本一を目指す。甘い社名とのギャップが大きい「技術営業」という名のゴリゴリの目利き集団を率いて、「お客様のしあわせな家」を追求しています。




