計画的な住み替えリノベーションで
より洗練された住まいを手に入れる

マンション
渋谷区千駄ヶ谷 T様 中古マンションを小規模リノベーション 家族構成:ご夫婦 お子様2人 築年数:約50年  

Tさんご夫妻とは約10年前からのお付き合い、2度目の住み替えリノベーションです。第二子誕生のタイミングで広めのマンションヘの住み替えを考えていたTさん、一度リノベーションを経験していたことで、より洗練された住まいのカタチが見えてきました。

  • 売買担当 高田 邦穂
  • リフォーム担当 望月 陽介

あれから約10年。
将来を見据えた「雁行プラン」の思い出。

約10年前Tさんご夫妻はご結婚が決まったばかりの頃、もともと家族が増えたら住み替える予定で、二人で暮らす住まいをお考えでした。将来の売却を考えると、立地は重要、間取りもシングル・DINKS・オフィス利用も視野に入れたプランを考えました。そこで生まれたのが「雁行プラン」。部屋を個別につくらず、縦長のスペースを斜めに仕切ることでゾーンニング。リビングの広さを維持しながら、生活の場は分けられ、窓からの光も全体に届く設計です。
「斬新なアイデアに一目惚れでした。すごく気に入って、長く暮らせて良かったです。子供が生まれて生活が変わると、収納を増やしたくなったり、次のリノベでやりたいことがいろいろ見えてきました。」とTさん。

初めの経験があったから、
築古でも安心して住み替えできました。

今回の物件は、築51年という築古のマンション。渋谷区という立地の良さで100平米という広さ、築浅では予算的に厳しい価格になります。
「前の場所も築古だったんです。でも管理組合がしっかりしていたので安心でした。このマンションも管理がいいし、信頼できる建築会社施工だったので、予算との兼ね合いも考えて決めました。1軒目の時はちょっとドキドキしたんですが、経験を積んでいろんなことが分かって、今回は不安なく購入できました。」とTさん。
中古物件選びで一番重要なのは「管理」。建物はきちんと管理・修繕されていると長持ちします。物件を探すときに、修繕記録や修繕積立金の総額、滞納額、借入金等を確認することが大切です。前の物件も築古でしたが、リノベーションで価値をプラスしたこともあって、高値で売却できました。立地に妥協しなかったこともポイントです。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

渋谷区千駄ヶ谷T邸

使えるものは自分たち好みにリメイクして、
予算をかけるところはしっかりと。

この物件は、前所有者の方がリノベーションして使われていました。床のフローリング、建具や巾木は無垢の木製。塗装は剥げてしまっていましたが、素材がいいので、塗り替えればそのまま使えます。構造も広い空間設定で悪くなく、通路をつくる独立壁もそのまま活かしました。大掛かりな間取り変更はせず、フローリング・建具・壁・天井は全てDIY塗装にしてコストを抑え、こだわりのルーバーや照明、オーダーキッチンにお金をかけました。
「塗り替えに週末10回分くらいかかりましたね、もう出来ないですねー(笑)。でも、こういうこと好きなんですよ。」とTさん。
隅々まできっちりと綺麗に処理されていて、その腕前はプロ級です。

生活スタイルに合わせた、こだわりのフルオーダーキッチン。

アイランドキッチンが憧れだったという奥様。前のお住まいでもオーダーキッチンでしたが、スペースの関係で妥協したところがありました。
「前は小さい食洗機にしていましたが、やっぱり海外メーカーの大容量のものがよかったな…とか、実際に暮らしてみるといろいろ改善したい点が出てきて…。今回はとことんこだわり抜きました。」と奥様。これまでの自身の生活スタイルに合わせて製作されたオーダーキッチン。収納も考え抜かれているので、シンプルで美しい空間が実現しています。床は石目調のフロアタイルを設置して機能的に。キッチンの正面はお子さんのプレイルーム、扉を開けておけば家事をしながらお子さんの様子もわかります。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

余分なものがない、削ぎ落とされた美しさ。

リビング側から見ると、キッチンとは思えない美しい佇まいです。キッチン面材は全てチェリーの突板に。突板は表面が無垢材なので、経年変化を楽しめます。この時は設置経過1年、チェリー特有の艶が出て味わいが増しています。
「家具は全て前の住まいで使っていたもので、ダイニングテーブルもイスもチェリーで揃えていたので、キッチンも合わせました。はじめ迷っていたのですが、統一感が出て正解でした。」とTさん。コンロはガス×1 IH×2 のセッティング、ガスの利便性は残しつつIHを取り入れることですっきりスマートに。アイランドキッチンにマッチします。後ろの収納をパントリーにして、キッチンのキャビネットも限界まで収納スペースに活用。十分な収納があるので、キッチンのカウンターはいつでもスッキリ片付きます。照明は手元を照らすスポットライトも設置、後ろの収納扉と馴染む色で目立ちません。

もともとあった収納に合わせて、フルオーダーの引き出しを設置。

家族が増えて収納が足りなくなり、次は収納をたっぷりつくりたいと思っていたと言う奥様、キッチン周りの収納には特にこだわりました。
もともとここには既存の大型収納庫があり、引き戸はそのまま活かして、パントリーとしての機能をプラスすることにしました。既存の収納は横の棚板があるのみでしたが、スペースに合わせて引き出し収納をフルオーダーでつくりました。引き出しをつけることで整理しやすさが格段に違います。引き戸を締めればスッキリとした背景になり、シンプルで機能的なタッチ水栓周りが、美術品のように美しいキッチンになりました。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

フルオーダーキッチンだから叶う、細部のカスタマイズ。

「魚焼きのグリルは使わないので無くして、そのぶん収納を増やしてもらいました。オーダーといってもある程度組み合わせが決まっていて、実はフルオーダーできない会社もありました。ekreaはミリ単位でフルオーダー、細かな希望にも対応してくれます。下の段もキャニスターのサイズピッタリに合わせてくれて。他にも鍋を立てて収納できるキャビネット、ブレンダーを使うときに便利なコンセントを設置、限界まで収納を広げ、工夫してくれました。このコンセントは蓋が閉まるので水回りでも安心です。」2度目のオーダーキッチンは、1度目より生活スタイルが確立し、よりしっかり自分スタイルに合わせて製作することができました。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

キッチン横の棚スペースは、
プチカスタマイズしてワークスペースに。

キッチン横に既存の棚スペースがありました。PCが置ける十分な広さがあり、テレワークにちょうどいいスペースです。PCモニターが収まりやすいように、棚板を一部カット、実際に設置した状態をシミュレートして、現場でカットサイズを決めています。小さいながらも外光の入るはめ込み窓があるので、開放感があります。
白い壁に映えるセブンチェア、実際に使うイスですが、使わないときはリビングに向けて置くことで、リビングのアクセントにもなってしまう美しい存在感が活きています。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

渋谷区千駄ヶ谷T邸

プレイルームには
プロジェクター付き シーリングライトを設置。

プレイルームは、既存の造り付け本棚を活かして、お子さんの衣類から本・おもちゃを綺麗に整理して収納。手の届く範囲はお子さんでも出し入れできるので、お片づけの習慣がつきそうです。
照明器具にプロジェクター付きのシーリングライトを設置、壁に投影して楽しめます。お子さんも自分のベッドの上から大きな映像に釘づけです。このシーリングライトは調光機能付き、シーンに合わせて光色も光量も変えられて便利です。
扉の向こうはすぐリビング、キッチンに立つママにも声が聞こえます。

ルーバーと間接照明で、ダイニングをゾーンニングする。

「雑誌を色々見ていく中で、このルーバーを見つけました。前の家でも間接照明がすごくよかったので取り入れたくて、最初からやりたいってお願いしていました。」
そこでリフォーム担当望月がご提案したのは、もともとあった独立壁の場所に天井をあえて下げ、間接照明を仕込む方法です。「ここはダイニングになる場所、座って食事をする場所なので、高い天井は必要ない。リビングと天井の高さを変えることでゾーンニングもできて、空間にメリハリができます。」と望月。ルーバー板の寸法は現地で細かく打ち合わせをし、一番いい形を探しました。ルーバーの間に入れたダウンライトは小型の埋め込み式で、独立壁後ろの通路にはちょうどいい明るさ、ちょうど光が当たるところに飾った絵がとてもいいポイントになりました。ルーバーの樹種はタモですが、チェリー色のオスモをTさん自らDIYで塗り、家具類と統一。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

調光にこだわる豊かな暮らし。

埋め込みの照明器具も施主支給させていただきました。照明にかける予算は調光にこだわりたいと思っていたと言うTさん。ルーバーの間接照明は調光・調色機能付き、「明るすぎるのが苦手で、暖色の柔らかい照明が好きなんです。でも朝とかちょっと白く明るくしたい時もあって、光の色も量も自由にコントロールできる調光・調色機能をつけたいと思っていました。」そこで相談に行ったのが照明機器のKOIZUMI、前回のリノベの時にお世話になり、とてもよかった担当者さんに再びお願いしました。スイッチ類もこだわりのデザインのものを選んで統一。「細部までこだわって設置してくれてすごくよかったです。生活のシーンに合わせて光を調節できるって、暮らしを豊かにするなって感じています。」

渋谷区千駄ヶ谷T邸

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Pick Up

渋谷区千駄ヶ谷T邸

住み替えの経験値と住宅のプロの目線が合わさることで見えてくる物件の本当の価値

こちらの物件は、リノベーションされたお部屋でしたが、個性的なデザインでした(上の写真は着工前の様子)。壁は全面オレンジ色、入った瞬間、色ばかりに目がいってしまいがち。普通この色で敬遠してしまう人は多いのではないでしょうか。しかし、よく見ると巾木など木部は、シート貼ではなく無垢の木で丁寧につくられていました。扉のデザインも良く、ノブもアンティーク調で素敵、なかなか貴重物件です。
「壁を白くしたら、すごくかっこ良くなるな」1軒目の物件購入とリノベの経験があったから明確にイメージできたと言うTさん。元から白い壁だったら、もっと早く売れてしまっていたかもしれません。
「しあわせな家」の強みは、物件内覧時に売買担当+リフォーム担当が必ず同行し、双方の異なる観点から見るべきポイントをご説明したり、“出来ること”をご提案したりできることです。住宅のプロの目線で住まいの魅力をお伝えすることで購入者は自分ではわからなかった魅力に気づくことができます。

「住まいの素敵な出逢い」をつくること

売却時でも、「しあわせな家」が売主側の仲介担当者となった場合は、購入者の内覧に「必ず立ち会います」。それは、物件の魅力を次の購入者に最大限伝えることができるのは売主側の仲介担当であると考えているからです。通常、物件が空き家の場合は特に売主側の仲介担当は立ち会わず、買主側の仲介担当者と購入者で内覧する事がほとんどです。物件の魅力をわかりきっていない買主側の仲介担当では、見たらわかるようなことしか言えないことが多いです。それでは購入者がその物件の良さを最大限知ることができずミスマッチが生まれてしまいます。
「しあわせな家」は中古住宅のプロフェッショナルとして、購入者に魅力を伝え、「住まいの素敵な出逢い」をつくります。
今回のT様のケースでは、以前の住まいの物件仲介とリノベーションを担当し、そして今回の住み替えによって、売却も仲介させていただきました。
購入から売却まで、さらにリノベーションも行っているからこそ、次の購入者に物件の魅力を最大限伝えることができます。

アクセントはグリーンのDIY塗装。TVは壁掛けにして配線を工夫。

壁は全てTさんのDIY塗装、色のチョイスもTさんです。「グリーンが好きな色ってこともありますが、この部屋を見た時、全面的にオレンジの壁でしたが、グリーンの壁もあって、ここはいいなと思って採用しました。オレンジの壁を白に塗り替えるのは大変で2度塗りしました。」使ったのはベンジャミン・ムーアの塗料。ここまで強い色を白で隠すのは難しいところですが、2度で綺麗に隠れたのはベンジャミン・ムーアの塗料の優秀さに寄るところです。ムラになり難く、綺麗に塗れるのでDIYにおすすめです。
TVは壁掛けにして、TV周りはスッキリさせたいと言うTさんのご希望で、配線を一切見せない工夫をしています。TV周りによく置かれるBlu-rayなどのレコーダー類は別のところに置けるように、壁を通して配線を回しています。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

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既存の洗面スペースデザインを活かしつつ、使い勝手を良くする。

既存の洗面スペースにはとても大きな鏡が設置されていました。奥に長い空間ですが、鏡の効果で広く感じることができます。一番奥のトイレまで、仕切りがなくひとつの空間でしたが、壁と引き戸を増設して、トイレはきちっと分かれるようにしました。トイレの中の鏡はそのまま活かしています。トイレには珍しいペンダントライトを設置、Tさんお手持ちのものを再利用、味わいが出ました。トイレ前面壁にアクセントカラーのグリーンを塗ったニッチを造作、ちょっとした物置として便利です。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

窓からの景色を重視した
マルチエアコンという選択肢。

グリーンの壁が印象的な寝室は、既存の壁をそのまま利用。落ち着いた色味のグリーンで、床の深い茶とベッドやミラーのウォールナットカラーと相まって、落ち着いたリラックス空間をつくっています。
既存では、エアコンの室外機が窓の外にありましたが、窓の景色を優先して、室外機を撤去、マルチエアコンにすることにしました。マルチエアコンとは、一台の室外機で複数の室内機を動かすことのできるエアコンのこと、ここでは3台の室内機が繋がっています。三台を一つの室外機でフォローしているので、各室内機の能力は少し落ちることもありますが、省スペースで見た目がスッキリするだけでなく、お部屋の雰囲気やスペースに合わせて室内機を選ぶことができます。こちらのお部屋のエアコンもインテリアのようにスマートに設置できました。

渋谷区千駄ヶ谷T邸

渋谷区千駄ヶ谷T邸

家族構成の変化とともに住み替える人生プラン。

Tさんはとても計画的に住み替えを含めた人生設計をお考えです。結婚を機に、一人暮らしから二人、お子さんが生まれて三人、そして四人家族へ。家族構成が変われば生活も変わり、必要なものも変わってくる、現在の自分たちに心地いいベストな住まいをづくり、資産価値を維持しながら次への道筋もつくっておく。場所に縛られることなく、住空間に妥協することもなく、ある意味とても豊かな暮らしを実現されています。
「これから20年はここで住みたいと思っています。子供たちが巣立ったら、また別の土地に行って、二人でちょうどいい住まいをつくるのもいいなと思っています。」さらに洗練された住まいのカタチになりそうです。
これからは何度となく住み替えるのが珍しくない世の中になるかもしれませんね。

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