新築よりも自分たちらしさにこだわった
フルオーダーメイドの家づくり Part1

マンション
横浜市青葉区 T 様 中古マンションを大規模リノベーション 
家族構成:ご夫婦 お子様2人

幼い頃からずっと団地暮らしだった奥様の憧れは「新築マンションみたいな家」でした。「打ち合わせを重ねていくうちに自分たちの理想の住まいが見えてきて“新築みたいに”は違うと思えてきたんです。」と奥様。団地修繕の都合で二期に分けた工事が、実際に暮らしながら自分たちの形を見つける時間をくれました。完成したのはとことん自分たちらしさにこだわった家、造作いっぱいの快適な住空間になりました。

  • リフォーム担当 岩田 一彦

ご要望の裏に隠れた、
本当の理想の形を見つける。

暮らしやすい周辺環境が人気の青葉区の団地。奥様が幼い頃を過ごしたご実家も、この団地内にあります。「ずっと新築マンションに憧れていた」という奥様は、お子さんが小学校へ上がる前に家を持ちたいと、近隣で新築を探していたそう。そんな折、ご実家のすぐ隣の部屋が売りに出されているのを発見、便利かも…と急遽ご相談にいらっしゃいました。
奥様の理想のイメージは「新築マンションみたいにしたい」という漠然としたもの。Tさんご家族の生活パターンは?今までの暮らしで変えたかったことは?一緒に具体的な理想の形を考えるお打ち合わせが始まりました。
ただお客様のイメージを実現するのではなく、お客様も気づいていない本当の理想を深掘りしてご提案することが、しあわせな家づくりの第一歩です。

具体的な希望が見えたから出来た
フルオーダーメイドの造作空間。

ご相談いただいたのは、ちょうど団地の大規模修繕を控えたタイミングでした。期せずして、工事を二期に分けることになり、実際に住みながら後半の工事内容を考えることが出来ました。あえて前半の工事は最小限の内容にとどめ、後半に余力を残しました。
「実際に住んでみると、ここにはどんなものを収納したいとか、ここはこんな風にしたら便利かもとか、かなり具体的に希望が見えてきました。気がついたら造作家具づくしになっていましたね。」とご主人。
後半の工事までの間に、やりたいことをリストアップ。ひとつひとつ意図を共有しながら、具体的なプランに反映。イメージを明確にしながら進めることで、精度の高い造作空間ができました。

「片付けが苦手」だから
スッキリを維持する仕組みをつくりました。

新しいお部屋はすっかりご家族の暮らしに馴染んでいるのに、まるで完成したばかりのようにスッキリと保たれていました。
「実はわたし片付け下手なんですよ。」と奥様。今のお部屋を見たら想像がつきませんが、以前は部屋がなかなか片付かないのが悩みだったそう。
「このリノベーションを機に、何故片付かなかったのか、問題点を考えてみたんです。LDKの家具の大部分を造作にしたのも、せっかく完成した部屋を後から入れた家具や収納用品で崩したくなかったから。物の定位置を決めて、それに合った収納場所をつくってもらったので、散らかるものがなくなりました。」
対面カウンター下は、細かいものがスッキリ収まる大容量の扉付き収納。お子さんがもう少し大きくなったら、棚部分にカップやカトラリーを並べる予定です。

見通しが効いて奥まで明るい、シンプルなLDKに。

以前は廊下のある壁の多い家にお住まいだったTさん。家事に追われていると、お子さんがどこにいるのか分からない時があったそう。
廊下を無くして部屋を繋げ、LDKを広いシンプルな空間にしました。凸凹のない四角い空間なので、遮るものがなくベランダの光が奥までしっかり届いています。家具が造り付けなので、よりシンプルでスッキリ。キッチンは対面に変更、隣接する部屋の扉もオープンにしておけるので、お子さんの気配を常に感じていられますね。

Pick Up

既存の家電をつなげて
手軽に実現できるスマートホーム。

「OK Google 電気をつけて」
こちらの照明スイッチは、スマートホーム化に対応できるリモコン受信機能付きのもの。声をかけるだけでON/OFFできます。
「この機会に、スマートホーム化を取り入れたい。」とのご要望に、Tさん邸で採用したのは、市販のスマートスピーカーとスマートリモコンの連携で、赤外線リモコン付きの家電を動かす仕組みです。赤外線受信機能がついていれば、既存の家電を音声で操作することができます。
家事やお子さんのお世話で手が離せない時に、音声で家電をコントロールできたら助かりますね。

カフェみたいなUSBポートを設置。

お仕事柄、いつでもPCが手放せないというご主人。
「カフェのUSBポートをよく利用していて、自宅にもあったらいいな…って思っていたんです。ACアダプタ付きの充電器をゴロゴロさせることなく、スマートにノートPCを広げられて、すごく気に入っています。」
壁に埋め込むタイプなので、見た目にもスッキリです。造り付けデスクや棚など、造作部分と関連づけて設計しているので、ここに欲しい!というピッタリの位置に設置できます。

遊び道具を詰め込んだ、こだわりのプレイルーム。

リビングの壁に空いたアーチが可愛いプレイルーム。「子どもは縦の空間を活用するといいらしいとネットで知ってつくった部屋。目一杯ここで遊んで欲しい。」と、ご主人が一番こだわった空間だそう。一方の壁はクライミングウォールにして、木製の身長計も設置、お子さんの成長を刻みます。もう一方は全面黒板塗装、マグネットが使えるボードなので、お絵描きするだけじゃなく、いろんな使い道がありそうです。マグネットの鏡は割れない素材、お友だちが遊びに来た時にお姫様ごっこで大活躍するそう。
奥にあるのはなんと“うんてい”。「はじめは遊んでくれなかったらどうしよう…と心配しましたが、今では手にタコができるくらい遊んでくれています。」と嬉しそうなご主人です。

住んでみて実感、スイス漆喰の価値。

「空気がスーッとして心地いいんです。」とTさん夫妻。便利な新建材が当たり前のように使われている昨今ですが、やはり自然素材の良さは暮らしてみると実感していただけます。
コスト的には壁紙の何倍もの費用がかかってしまうため、Tさんも最後まで悩まれたそう。でも結論は“絶対に漆喰にしたいね!”でした。
「団地は構造上、湿気が心配で…。実家の壁紙が経年劣化で黒ずんだり剥がれたりしたことがあるんです。漆喰は劣化ではなく、経年変化が味になるので、白い壁でも汚れが気にならなくなりそうです。」と奥様。
「漆喰の中でも白がひときわ美しいのがスイス漆喰です。漆喰は調湿・抗菌効果があり、空気をきれいにしてくれます。健康に住んでいただきたくて。」とリフォーム担当デザイナー岩田。必ず全てのお客様にスイス漆喰をご提案しているそう。

縁無し半畳で、モダンな和洋室に。

もともと和室だった部屋は、縁無し半畳を敷いてモダン和洋室へ。この畳は敷き方の方向を変えることで、光の加減で市松模様になります。
押入れを天井まであるシンプルな扉のクローゼットに変更。天井板はそのまま流用して、白く色を塗り替えただけ。ブラインドは幅広のウッドブラインドをチョイス。和素材だけどモダンなデザインの丸い照明器具もつけて、グッとモダンな雰囲気になりました。
これならリビングとの境の扉を解放していても、違和感なく溶け込みます。

冷気を防ぐ二重サッシのアイデアで
寒かった脱衣所の悩みを解決。

「後半の工事までのあいだ仮住まいしていた時、脱衣所が寒くて寒くて…。」と悩んでいたご主人。「“脱衣所を床暖房にしたい”って相談したんです。普通は“はい入れましょう”ってなると思いますが、担当の岩田さんは違ったんです。何で入れたいのか、床暖房は適切な選択なのか、予算も含めて何がベストか考えてくれました。」
冷気は北側のベランダから入ってきていると分かりました。そこで岩田がご提案したのは、ベランダ側の扉をツインカーボ®という断熱性能が高い新素材で二重サッシにするアイデアでした。ガラスと二重サッシにしても違和感がない透明感のある素材です。軽くて丈夫なので、夏場など不要な季節は取り外すのも簡単。コスパもよく、その分予算を他の部分に使えました。

玄関に光と風を取り込む室内窓。
造作木部と色を合わせて一体のデザインに。

玄関の印象を決めている木製の室内窓。一番の目的はリビングからの光を取り込んで、玄関を明るくしたいというもの。LDKを広い一つの空間にしたことで、十分な明るさが得られています。青い扉とお揃いのチェッカーガラスは、見た目も可愛いらしく、目隠しにもなって実用的です。
リビング内の造作家具と木部の色を揃えているので、玄関側はシューズクローゼット上のカウンターと一体化し、リビング側では黒板と一体化して、造作家具デザインの一部になっています。

辿り着いた“自分たち仕様”の快適な暮らし。

「あんなに“新築マンションみたいな”白くて綺麗な家に住みたい!って思ってきたのに、打ち合わせを重ねていくうちに、大事なのはそこじゃなかったって、考え方がガラッと変わりました。今では何でそんなに“新築”にこだわっていたのか不思議なくらい。」と奥様。
「今住んでいて、ここはこうすれば良かった…なんて部分はひとつもないんです。それくらい担当の岩田さんは、私たちには何が必要か、どうすれば快適に暮らせるかを、とことん一緒になって考えてくれました。自分たち仕様にとことんこだわった住まいが、こんなに快適だなんて。リノベーションを選んで本当に良かったです。」とご主人。
漆喰の壁には、お子さんたちの手形と記念の日付。住まいづくりに参加されたご家族の思い出も刻まれて、愛着いっぱいのお住まいの完成です。

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