くつろぎスペースにこだわった
働き盛り世代の心安らぐ住まいづくり

マンション
横浜市 S様 中古マンションを大規模リノベーション 家族構成:ご夫婦 猫ちゃん2匹 築年数:1998年築

好きなことをお仕事にされ、充実した日々をお過ごしのSさん夫妻。以前のお住まいは騒音など立地環境が悪く、ゆっくり眠れてくつろげるお住まいを探していました。いつか家を持ちたい希望があったこともあり、繁忙期の合間のここしかない!というタイミングで家購入+リノベーションを決意。念願だった猫ちゃん2匹を家族に迎え、穏やかな暮らしを手に入れたお二人の、テーマある世界観が素敵なリノベーションです。

  • リフォーム担当 岩田 一彦
  • リフォーム担当 松澤 典子

「一緒につくりましょう。」

「どうしても、楽しくリノベーションがしたかったので、どの業者さんにお願いするか時間をかけて探しました。」という奥様。お仕事柄情報収集スキルが高く、資料を検討→好みに合いそうな会社を絞り込む→出向いて話を聞く…を繰り返し、10社以上を経てしあわせの家にいらっしゃったそうです。
「唯一“一緒につくりましょう”っていうスタンスだったのが決め手でした。他の会社はブランドカラーみたいなものを強く感じて、自分たちの希望を実現するためにはリノベーションの幅が広いところがいいなと思って。自分たちと同じ目線に立ってくれている、本音で話せるパートナーって感じがよかったです。」
しあわせな家では会社の色やテイストをできるだけ出さないように心がけているそう。デザインが先にあるのではなく、お客様の好みに合わせた空間実現を考え抜いたとき、そこにデザインが生まれるんですね。

お家妄想MAPでテーマを明確に。

はじめにSさんから見せていただいたのは、お二人作成の「お家妄想MAP」。物件探しの段階から、希望を整理して書き出したものだそうです。
「どんな住まいが欲しいのか、明確にするためのシナプスツリーです。判断基準がブレないように、原点に立ち返ることができるようにつくりました。」とSさん。
「とてもわかりやすく、同じ方向を向いて物件探し・設計ができました。お二人の真剣さが伝わってきて、なんとかしてご希望をすべて叶えたいってモチベーションが上がりました。」と技術営業の岩田。
「コンシェルジュの松澤さんに“まずはひとつテーマを持ちましょう”ってアドバイスいただいたことがきっかけ、そこから派生したものですね。」と奥様。
物件探し開始から半年をかけて、お家妄想MAPを元に数々の物件をあたり、こちらの物件にたどり着きました。

メインテーマは「家族が見える家」。既存の間取りを活かして見通しのいい空間ができました。

以前のお住まいが立地環境が悪かったこともあり、「好きな街に住みたい!」という思いが強かったというSさん夫妻。はじめに街を選び、地域を限定した中で20軒近くあたって決定しました。「こちらの物件は、立地や管理がよかったこともありますが、構造的にもよかったですね。入り口の位置が部屋の中心で、“家族が見える家”というテーマに合った、見通し・風通しのいい空間設計をする上で、とても効率いい間取り。ちょっと手を加えればすごく良くなるのがわかりました。」と岩田。
このような間取りでは、廊下が短く、空間が分断されない設計が可能。キッチンの中に立っていても、奥の畳スペースまで見渡せ、空間全体にたっぷり光が届いています。

ふたりの思い出の家具「ABCチェスト」を主役にしたダイニング。

Sさんはお家妄想MAPの他にも、ブレストシートもつくっていました。水回り・収納などカテゴリーごとに希望のイメージを書き出し、重要度を星の数で表記、以前のお住まいで困っていたことリストなどをまとめたものです。その中に重要度の高い事項として「ABCチェスト」の設置場所がありました。お二人思い出の家具で大切な存在、いつも目に入るダイニングの主役的な場所に設置しました。パーケットのダイニングテーブル、ヴィンテージ感のある時計やランプとの相性がピッタリです。
「このレンガ調の壁紙は、実は別の場所に選んでいたんですが、フラットな場所の方が合いますよってアドバイスもらって、ここにしました。すごくよかったです!」とSさん。広い面積にさりげない陰影がアクセントになって素敵です。

Pick Up

小型犬の健康のために開発された
滑りにくい特別なフローリングを採用。

いつかは犬も家族に迎えたいと希望しているSさん。リビングルームの床には、朝日ウッドテックが室内犬のために開発した「LiveNatural for Dog」を採用しました。天然木の美しさにこだわりながら、小型犬の足裏に優しい、滑りにくさを実現したフローリングです。
猫ちゃんたちにとっての快適さはメーカーでは語られていませんが、衛生性能を備えた高機能の仕様なので、猫ちゃんたちのためにもきっといいはず。

コアガリの畳スペースとオープンでも集中できるリモートワークスペース。

週に一度はリモートワークというSさん、クリエイターというお仕事柄、ご自宅でお仕事される機会も多いそう。集中はしたいけれど、部屋に一人こもってしまうのも寂しいし…ということで、リビングの隣に空間を区切らないオープンなワークスペースをつくりました。濃いアクセントクロスの壁に向かうことで集中しつつ、背中には家族の存在を感じられます。そしてたっぷり収納が叶うコアガリの畳スペースをつくりました。扉を開けると、WTC(ウォークスルークローゼット)→洗面・バスルーム→リビングと回遊動線でつながっています。

Pick Up

ごろ寝もできる「コアガリ」は、
家族一緒にくつろげるお勧めスペースです。

お仕事が多忙なSさんご夫妻、窓際にくつろげる場所が欲しいなと思っていました。お父様が建築家という奥様、コアガリの設計にはお父様も参加されたそう。
「父がやってきて、岩田さんとコアガリの高さについて、細かくすり合わせをしたりしていました。プロ同士の話は私にはよくわからなかったですけど(笑)。すごくいいものができるぞ!って父も言っていました。」
「コアガリは隙あらばお勧めしています。家に帰ってソファしかくつろげる場所がないより、ここにいても、あそこにいてもいい、居場所がいっぱいあるって豊かな暮らしだと思うんです。」と岩田。

出勤時刻が一緒でも並んで使える広い洗面スペース、回遊動線のストレスフリー設計です。

出勤時刻が重なるお二人、前のお住まいは洗面スペースが狭く、朝の支度がしづらいのが悩みでした。洗面スペースは二人並んでもゆったり使える、ホテルライクな幅広設計にリノベーション。
すぐ横にはWTCを設置、身支度が一か所で完結できます。ポイントは回遊動線であること、同時に動いてもぶつかることがありません。ヘリボーン柄のクッションフロアはリビングの雰囲気ともマッチ、違和感なく空間をつないでいます。
ランドリースペースからバルコニー、収納への動線もスムーズなので、家事の時短が叶う利点もあります。

リスの森のSIC(シューズインクローゼット)がある、ガラス戸の広々玄関スペース。

朝一緒に家を出るというお二人、以前のお住まいでは玄関も狭く、一人は外で靴を履くこともあったそう。既存の靴収納は外してベンチを造作、隣の部屋の収納部分を玄関側に取り込んで、SICをつくりました。「こういうベンチ欲しかったんです。靴を履くときに腰掛けたり、荷物をちょい置きしたり、とっても便利です。」と奥様。
そして何より特徴的なのは、ガラスの引き違い戸がついていること。ペットのいるご家庭の要望に多いのが、安全のための柵の設置。ガラス戸なら、猫ちゃんたちが飛び出すのを防ぎつつ、玄関スペースを広く見せてくれます。また、玄関からの外気を遮断するので、室内の温度を保つ効果も期待できます。

SICの壁紙には、エッジの効いた木立ちのシルエットが美しい壁紙を採用、リスの居る照明器具もSさん夫妻のセレクトです。
「お二人とも内装材選びのセンスが素晴らしく、特にリスの照明器具は衝撃的でした。このリスに全部持っていかれましたね(笑)」と技術営業の岩田。
「それぞれのスペースにプチテーマ設定していて、玄関は“今日も頑張るぞ!”って気持ちを上げるために、レンガ畳の道や森の木立のイメージにしました。」と奥様。
ファッションがお好きなお二人のご要望でSICの壁には姿見を設置、靴まで含めたお出かけ前チェックができます。

リゾートがテーマの心地いい寝室には、おこもりスペースもつくりました。

旅行がお好きというSさん夫妻、寝室は旅先で出会うような「リゾート」をイメージしたデザインに。既存では収納だった場所に小部屋もつくりました。ここは奥様のおこもりスペースです。「リモートワークスペースが主人のおこもりスペースで、ここは私のおこもりスペース。好きな本を読みふけったりして過ごしています。」と奥様。中には飾り棚や室内窓を設置、完全には閉じていないので、家族の存在を感じていられる、おこもりスペースです。
寝室の壁はあえて広くフラットに、プロジェクターの投影が楽しめます。

Pick Up

ひんやりしない桐でつくった
間接照明付き小上がりベッド。

寝室に造作した小上がりベッド、ポイントは素材の「桐」です。
桐は「桐ダンス」のように、吸湿性・防虫・防カビに優れた特性により、古くから家具の材料として重宝されてきました。今回ベッドに採用した最大のメリットは、断熱性能と柔らかさ。空気を多く含む性質から、冬でもひんやりせず、足触りも気持ちいいところです。
「キズつきやすい桐はフローリングには適しませんが、ベッドにはお勧めの素材です。小上がりにすることで、腰掛ける場所になったり、天井が低く感じるので落ち着ける効果もあります。半分ねむリノベ仕様ですね。」と岩田。ご多忙なSさん夫妻のリラックス効果を高めるための設計です。

壁一面のカスタマイズウォールが機能的、インダストリアルなクローゼットルーム。

お二人ともファッションが大好きで、洋服や小物がいっぱい。前の家では収納しきれず、クローゼットは一部屋分あってもいいくらいの量でした。
はじめは隣の寝室との間の壁を外して、2部屋分合わせたスペースをWIC付きの寝室にする案もありましたが、間取りを変えずに部屋をそのままでクロゼットルームにすることに。間取りを変更しない分、他のところにお金をかけられました。内装デザインのテーマはインダストリアルなテイスト。壁全面にカスタマイズウォールを設置しました。その名の通り、棚板を追加したり、生活の変化に合わせて、住みながら自分たち仕様にカスタマイズしていく仕組みです。「住み始める時が完成じゃなく、住みながら手を加えて行ける可変性のある住まいであるということは大事だなと思います。」と、取材の日もさっそく追加の棚板を設置していた岩田です。

JOURNAL STANDARD FURNITURE の世界観がカッコいいトイレスペース。

トイレのデザインテーマは「カフェ風」。
イラスト柄の壁紙は、壁紙メーカーがJOURNAL STANDARD FURNITUREとコラボしたもの。ちょっと使い所の難しそうな個性的なデザインですが、インダストリアルな照明器具やヴィンテージ感のある深い色合いとの組み合わせが、現代的なトレンドにヴィンテージのエッセンスを加えたJOURNAL STANDARD FURNITUREの世界観そのもの、見事にマッチしています。
本置き場があったり、遊び心もあって、カフェみたいにくつろげる雰囲気です。

「今日も頑張ろうって気持ちになれます」

新しいお住まいでの暮らしが始まって3か月ほど、相変わらずのご多忙な日々ですが、猫ちゃんたちと遊んだり、お二人でゲーム対戦したり、くつろぎ時間を楽しまれているそう。
「リノベーション、本当に楽しかったです! クリエイターの一人として、ものづくりに熱中してくれる方々と一緒につくり上げることは本当に楽しかった。終わってしまって、寂しいくらい。今ちょっとしあわせな家さんロスです(笑)」と奥様。
「今日も仕事大変だけど、頑張るぞ!」って気持ちが上がる住まいができてよかったというお二人、奥様より遅くに帰宅するご主人を、ガラス戸の玄関で猫ちゃんたちと一緒にお出迎えするそう。穏やかな暮らしぶりが伝わります。最後の写真は、取材終わりにやっと出てきてくれた、人見知りのキジ白猫ちゃんです。

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