リノベのひきだしPart.2
遊び心がたくさん詰まった
オフィス事例をご紹介!

戸建

ワクワクする気持ちを形にした秘密基地みたいな部屋。
この部屋はオフィスを想定してデザインされました。お客様のしあわせな家の設計を考えたり、スタッフみんなで話し合ったり、いつもそこにはワクワクした気持ちがあります。秘密基地みたいな空間は、何かを生み出す場所にピッタリ。遊び心を詰め込んだリノベーションのご紹介です。

  • リフォーム担当 小林 ひかる

グレーベースに映えるブルーをポイントに。

この部屋は以前は倉庫のように使われていました。壁はコストを抑えて、既存の壁紙の上から塗装することに。塗料は魅力的な色が多いベンジャミンムーア。グレーはNew hope gray、ブルーはEvening blue を選びました。「新しい希望の夜・出発前日の夜など、出発前のワクワクした気持ちをイメージしました。」とデザイナー小林。色の名前や意味を考えながら選ぶのも楽しいですね。温かみのある落ち着いたグレーにブルーがきれいに映えました。ひっそりとした秘密基地みたいな空間、お父さんの書斎やホームオフィスにも良さそうです。遊び心をのびのびさせてデザインしてみましょう。

星みたいに浮かぶペンダントライト。

「夜空に浮かぶ星みたいなイメージで」。アクセントで入れた夜空みたいなブルーを背景に、幾つも浮かぶペンダントライトが、この部屋の印象的な景色をつくっています。コードは雰囲気のある依りタイプ、長さをあえて揃えず、惑星の配列のように点々とランダムに浮かべました。「打ち合わせ中の頭上でゆらゆら揺れるライトを見るのが楽しみ。」と小林。低い位置にあっても眩しくないレトロなタイプの電球なので、すぐ近くにあっても大丈夫。あたたかく灯るような存在感です。

モルタルの土間とメタルの巾木で、ザ・秘密基地のイメージに。

打ち合わせスペースの床はモルタルの土間にしました。ガレージのように土足のまま過ごせる空間です。無機質なモルタルですが、クールな表情が人気で、室内のアクセントに入れることもあります。この床は、左官職人さんがモルタルの流し方を工夫して、表面にニュアンスのあるカッコいい表情に仕上げてくれました。巾木もモルタルに合わせて、クールなメタルのものに。明るさを抑えた空間に、鈍く光るメタルがちょうどいい存在感です。まさにザ・秘密基地なイメージになりました。

キッチンは黒をメインカラーにして、生活感を出さないクールな佇まいに。

キッチンはこじんまりと、オフィスらしく生活感のない佇まいに。黒をメインカラーにして材料を集め、オリジナルで造作。シンクや水栓も珍しいダークカラーのものを探しました。壁のタイルは、黒一色ながらもそれぞれ凹凸の違うタイルを組み合わせて、表情をつけました。埋め込みのコンセントも黒で統一して目立ちません。天板は、ゴムの木の集成材をオイルステインでブラックウォールナットに着色。コストを抑えながらも個性的なオリジナルキッチンができました。下部には冷蔵庫スペースもあり、焦げ茶色の小さい冷蔵庫がピッタリと収まっています。

天井は躯体現しにして、あえて配管など機械的なものを見せるデザインに。

天井を躯体現しにすると、天井高が確保できて部屋が広く感じる利点もありますが、配管など機械的なものを見せる事で、よりクールな印象にまとまりました。目立たせたくない部分的は塗装したり、照明のダクトレールを中央のテーブルを囲むように立体的に配したり、デザインを考えながら設計します。ここはコンクリートの天井なので、地下室を思わせる雰囲気が、秘密基地のコンセプトにピッタリでした。

オープンラックの造作壁で、圧迫感なく空間を仕切る。

奥のブルーの空間は、集中してデスクワークができるスペースとして、オープンラックの造作壁で間仕切りしました。ここは床もフローリングにして、別の部屋のようなつくりに。間仕切りがオープンラックなので、隣の様子を感じながら、部屋の広さはそのままに、程よく空間を分けてくれます。ラックの棚板をホワイトにする事で、より圧迫感を感じません。ブルーの壁にホワイトのラインがきれいです。

ご紹介したい「いいアイテム」使ってみました。

トグルロッカースイッチとアメリカンスイッチ。

スイッチには男心をくすぐるような、クールなものを揃えました。左がトグルロッカースイッチ、もともとオーストラリアで使われていたもので、日本でも設置できる仕様のものを見つけました。鏡面の本体にオフホワイトのスイッチが可愛いく、なかなかのレアものです。右はアメリカンスイッチ、パチッと上下に動かす感じがレトロで魅力的。こちらは根強い人気で取り扱い店も多く、手に入りやすいスイッチです。細部のパーツにこだわれるのもリノベーションのいいところ。好みのものをとことん探して、見つけ出したものを設置できる喜びは特別なものです。

木材・真鍮・ガラスと素材違いのこだわりランプ集めました。

照明器具は、素材違いのものをいろいろ集めてみました。デザイナー小林が以前からぜひ使いたいと思っていたというメーカーのもの。レトロで味のある、1つでも主役にできる佇まいのものばかり。写真左上は、まあるいフォルムが惑星や月が浮かんでいるようなランプ。小さな気泡が入ったガラスセードから漏れる光が幻想的です。その下は、輪のような木製ガードデザインが印象的なランプ。ウォールナットの深い色が電球の光に照らされて、ほわっと暖かい光が灯ります。右は上下ともエジソンランプ。壁に直接取り付けると、壁に放射状に映る光が美しい。多角形のフレームセードのペンダントランプは、存在感のあるデザインながら、細いフレームなので圧迫感がありません。アンティークゴールドのフレームはほんのり光を帯びて雰囲気があります。

大人可愛いエンボス壁紙と六角形のタイル。

トイレは、部屋のクールなデザインとは切り離して、大人可愛いデザインに。シンプルながら、ディディールで可愛さを出しました。白い壁紙には、小さい花のようなエンボスが施されたものを採用、とても小さな模様なので、主張しすぎず、さりげない可愛さが出ます。便器の背面にはモスグリーンの和紙風アクセントクロスを選んで、やさしくコントラストをつけています。床材は、木目調のプリントタイル。六角形のデザインが特徴的です。壁面にオープンラックを造作、キッチンで使ったものと同じゴム集成材に、オイルステインで床と似た色に着色しました。オイルステインは調色できる塗料で、木部のイメージを好みに変えられる便利なツールです。便器も壁紙の色味に合わせてアイボリーをチョイス。全体の色味がまとまって、やさしいトイレ空間になりました。

コンクリートに直に貼れる無垢寄せ木貼り、パーケットフローリング。

奥のフローリングスペースは、パーケットフローリングを設置しました。コンクリートに直に貼れる便利なフローリング材で、ぜひ実用してみたいと思っていたもの。パーケットフローリングとは、無垢木片を寄せ集めて、模様を描くように貼るフローリングです。今回使用したのは、インドネシア産チークのパーケット。耐久性があり、虫害にも強く、耐水性もある材質です。正方形のパネル状で販売されています。チーク以外にオークのパーケットもあり、斜め格子などもっと細かいデザインの模様もあります。

ヴィンテージ感のある、遊び心ある家具。

今回は家具もこの場所に合わせて新調しました。打ち合わせスペースのテーブルは、スペースにマッチするたっぷりのサイズ感で、遊び心を忘れないものにしました。色は空間を明るくするホワイトに。間仕切りのオープンラック棚板の白さと響きます。脚の幾何学模様がポイントで、立体フレームのペンダントランプとも合っています。椅子は座り心地のよさとヴィンテージ感のある、布と革の2種類選びました。黒いアイアンの脚がモルタルの土間にピッタリ。シルバーよりも黒いアイアンを効かせたことで、冷たくなりすぎず、あたたかみのあるカッコいい空間が完成しました。

ここは「八王子ベイス」です。

今回実験的リノベーションを施したこの場所は、「八王子ベイス」と名付けられました。小林デザインの秘密基地をぜひご体験ください。こちらにはリノベーションの参考になるサンプルや資料、実践したアイデアなど実物展示をご用意しています。ワクワクするようなデザインが生まれる場所で、みなさんのしあわせな家の話をしましょう。

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